商品説明
一太郎と奈美の青春を通して、輝く天国と身を捩(よじ)る地獄を描いた物語である。
下巻
見所二 物凄い地獄 その一例を挙げる。
奈美が診察室から出てきて一太郎が入れ替わりに入室し医者と交わした話は次のようである。
「奈美さんは進行性の胃癌で、第三期の末段階です。おそらく回復不可能でしょう。」と医者は宣告した。
奈美の痛みは極限状態を呈した。その年の冬、雪が激しく降る日に奈美の呼吸が止まった。癌が全身に転移していた。
その時、一太郎と子供らは奈美の手を握ってお別れをした。
見所三 真の地獄 奈美の死は、一太郎を未だ見ぬ地獄、地獄の地獄へ突き落とした。 地獄の地獄とは、太陽や月の光が届かない暗黒世界で、大風と豪雨で荒れている所だ。その様子を一太郎の日記から一部抄録しよう。
一太郎は 首を反対向きにねじ曲げられて、背中に涙を流すという夢を何度もみる。
見所四 一太郎は、自らと奈美の願い・奈美の死、無念・小一太郎の悲しみや希望、それらすべてを心に刻んで、しっかりと生きていこうと思った。奈美の悲しみも喜びも、悔恨も希望も受け継ぎ、生かすことにしよう、彼女の霊魂と一緒に生きようと決心する。
著者名
白洲一歩
販売者
製本直送(株)
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書籍情報
製本サイズ:B6
ページ数:114
表紙加工:カラー
本文カラー:モノクロ
綴じ方:無線綴じ