本書は雑誌「O plus E」で5年にわたり連載されたエッセイをまとめたものです。画像技術研究に埋もれる学術的宝物も画像技術の宝物も,それらを支える宝物的な知恵も力も広く深く探したいとの思いで書かれました。また,画像技術研究・開発の現場で闘う若き友人(novice)の諸兄姉の研究開発の日毎の糧に,片隅においてほしいとの輿水先生の願いも込められています。
今回発行の下巻では,画像技術にとっての道しるべの探索がテーマ。何らかの方針や principle,哲学のような指針は,目にも見えず無意識であることが多いのですが,画像研究の舞台やそのバックヤードにはそれら指針が潜んでいると輿水先生は考え,下巻ではそのバックヤードに注目しました。そこには,画像技術開発研究の諸子百家からのメッセージが/シルバーとノービスへ向けての金言と箴言が埋もれていると考えているからです。画像技術分野に関わる方も,そうでない方も,本書がノービスとシルバー世代の働き方イノべーションの道しるべになれば幸いです。