べにかけ空色金の月

¥1,075(税込)

商品説明


「なぜ、私に話したんですか」
初めて、緑山さんがすがりつくような眼をした。感情に、飲み込まれていく。彼の中には、こんなにも強い感情があったのだ。これだけの感情を、彼は今まで、ひとりでかかえて耐えていた。零れ出す声は震えていた。まるで彼の魂そのもののような音。言葉に魂が宿る瞬間。
「思い出は、死ぬんだよ」
(本文より抜粋)

10年前母を亡くし、今父を亡くした遥。父の友人である緑山が紡ぐ秘密。九州のある列車に乗って、ふたりで秘密をひもといていく。

著者名


赤寅

販売者


赤寅

書籍情報


製本サイズ:A6
ページ数:64
表紙加工:カラー
本文カラー:モノクロ
綴じ方:無線綴じ