作成者：オートー輝彦

『IMBA』は、千葉県印旛地域を舞台に、2010年から2013年にかけて撮影した2部構成の写真作品です。私自身の視点と母の記憶を交差させながら、故郷と家族の記憶を撮影しています。この作品を通じ、記憶の持つ力と、そこに流れる時間の豊かさを感じ取っていただければ幸いです。『記憶の家』 10年ぶりに訪れた母の実家には、とても懐かしい、記憶を刺激する匂いが漂っていた。母の祖先が江戸時代に建て、改築を重ねてきた家には数々の思い出が詰まっており、広い敷地には緑が溢れていた。お茶を飲みながら祖母と話す時間はとても緩やかで、家族の歴史を深く感じ取ることができた。家族の記憶に宿る温もりと、この場所の持つ普遍的な魅力は、何年経っても色褪せることがない。それらが、私を想い出を辿る旅へと誘ってくれた。

登録日：2025/04/21