作成者:ちいさいおうち

「皆生(かいけ)」は鳥取県西部のまち米子市の北側にあり、日野川の河口、弓ヶ浜半島の付け根に位置します。本書は、この皆生に暮らすなど日常的に関わりを持ってきた10代から80代までの計13名の方が参加し、幼少期から成人前までに過ごした遊び場や通っていた道などについて語っています。異なる世代であっても見聞きしたものや身体感覚を伴う記憶に共通項が見いだされている様子はとても印象深いです。また、手に取る方々も含めて、私たちの記憶の層が幾重にも交わり立体的に示されることで、これまでとは異なる地点から皆生をとらえようとした著者・サトウアヤコ氏(「日常記憶地図」発案者)の作品となっています。

登録日:2023/02/25